「サントスNo.2 17/18」 はどこの農園?

「ブラジルNo.2 17/18 は産地(○○農園または地域等)の記載がありませんでしたが・・・」

先日、コーヒー生豆をご購入いただいたお客様からご質問をいただきました。

コーヒー生豆の買付け、輸出入、仕入れの仕事をしていても判りにくいのが流通経路です。

「日本の流通は複雑だ!」ということを耳にしますが、コーヒー生豆に関しては、ほぼ100%輸入品ですが、輸出されるまでは充分に複雑です。

各国ごとにコーヒー協会(日本で言えば農協です)があり、外貨獲得や主要輸出品となっている国もあります。当店は、日本に輸入された多くの種類のコーヒー生豆からいくつかを選んで仕入れております。農園との直接契約や輸入業務は行っておりません。国内での流通と焙煎事業をを行っております。

いただいたご質問への当店からの回答をご紹介いたします。ご参考になれば幸いです。

●流通経路について
コーヒー生豆は輸出国でグレード分けされております。(通常品)
このグレード分けとは別に農園単位など特定要素で商品化されている
生豆もございます。グルメコーヒー、プレミアムコーヒー、スペシャ
ルティコーヒーと呼ばれているものです。

サントスNo.2 17/18は通常品で、ブラジルで生産した生豆のNo.2規格
かつスクリーン17/18というスペックになります。
流通経路で申しますと、ブラジルのどこかで生産されたものというこ
とになります。ロットによる差が大きくあたりはずれがありうる商品
です。

スノートップはタンザニアのある地域で生産された生豆で品種はケント
という商品で、輸出時に通常品とは区別した商品化がなされています。
なお、国によって農園単位では輸出されないところがあり、タンザニア
はそのうちの一つです。

一般的に通常品の方が安価に流通しております。

 

仕入れを行う際に、通常品は”サントスNo.2 17/18”などの名称のみで取引されています。(当社仕入れのケースです)

通常品は品質によりムラがあり、また流通量がより多く相場の影響をより強く受けます。

2015年2月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : coffee roaster

焙煎した直後のパナマゲイシャ

コーヒー生豆のオークションで驚異の落札額となり一躍有名になった「パナマゲイシャ」、風味が優れていると高い評価を得ています。風味は個人差がある主観によりますが、特徴があることは間違いないです。私もここ数年間にゲイシャ種のコーヒーを何種類か飲んでおりますが、現在のロット以外はすべてサンプルローストなど他者が焙煎したものを飲んでいました。コロンビアやコスタリカもゲイシャ種の栽培を行っており、飲んだことがあるのはまだ3か国6農園くらいだと思います。サンプルローストとはいえ、プロの焙煎事業者やコーヒー生豆業界の方が焙煎したものです。サンプルローストはコーヒー生豆の買付のための評価目的で、ゲイシャの場合は以前からうやや浅い煎りでした。最近はどの種類もサンプルロースト&評価では浅煎りが多いです。酸味を評価するので必然的に浅い焙煎となるのだと思います。

本日は、iPhoneカメラで焙煎直後のゲイシャを撮影しました。

焙煎直後冷却中のゲイシャ

 

ディスプレイにもよるのでしょうが、色合いがイマイチよくないですね。パナマゲイシャのコーヒー生豆焙煎直後に冷却箱で急速冷却中のパナマゲイシャです。焙煎度は、サンプル評価で採用される焙煎度よりもやや深めに焙煎しています。

正確な数値は把握していませんが、(当店の)パナマゲイシャのコーヒー生豆は柔らかいので深い煎りには向いていないので、加熱しすぎないようにしています。サンプルローストくらい浅いと酸味たっぷりなのですが、もう少し深くすると絶妙な風味になります。(私の嗜好に最適なんです。)

早速焙煎直後に評価を兼ねてハンドドリップしました。コーヒーの品評会で行われるカッピングではハンドドリップはしませんが、より現実的な飲み方、淹れ方でパナマゲイシャの複雑さをもっとも表現できるハンドドリップとしました。

さすがパナマゲイシャ、コーヒー豆を挽いただけでゲイシャらしい香りが漂います。お湯を注ぐとややはじき気味です。

焙煎当日のゲイシャコーヒー

湯気がきつくて撮影は上手にできませんでしたが、ドリップは失敗しないように細心の注意で。
焙煎当日のゲイシャコーヒー

本日のパナマゲイシャも焙煎成功を確認できました。1週間程度は日々風味が変化して、どんどん複雑な味で深みがましてくることが期待できます。1年位1回しか買付できないので来季も少々高額でも購入しようと思っています。