NYのコーヒー生豆相場2014

コーヒー生豆はNY商品市場で取り扱われています。

商品市場での取引金額は、コーヒー生豆の輸出価格に大きな影響を与えます。

日本はコーヒー生豆の100%を輸入によっていますので、この相場の動きは現物の流通価格へも反映されるためコーヒー業界では注目されています。

最近のNY商品市場でのコーヒー生豆のチャートを見てみます。

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相場ですので、価格の変動はよくあることです。

2011年には300セントをつけコーヒー業界に激震が走りました。それ以前の相場としては、100セント前後が通常で150セントで高値という時代が続いていましたので、相場の価格幅が大きくなった、価格の階段が高くなったという認識をもってしまった可能性があります。

チャートをみると、2013年11月に100セントとなりこれが最安値でした。そして、2014年に記録的な急騰となりました。2013年はコーヒー価格は安定して安価に推移していましたので、突如やってきた災難という感じが強かったです。高騰当初はいろいろな思惑がありましたが、再度の高度のはないものの年内に急落もないだろうという見解が主流のようです。皆が安心したころに相場が動くこともありますので予測よりも不測の事態に備えることが優先となります。コーヒー業界は、相場で儲ける金融ビジネスではなくコーヒー豆を消費者に提供する食品加工産業ですので、安定した価格・品質でコーヒー生豆が流通することが歓迎されます。

もともと商品市場でも取引量が多いので、投機家の影響もあります。

コーヒー生豆の高騰が投機家によるもののみですと短期間で元の価格帯に戻ることが多いのですが、

2014年1月からの高騰は長引いている方です。6月終盤からようやく下げる傾向が出ていますが、中米のさび病被害やマンデリン(インドネシアスマトラ)やグァテマラのコーヒー生豆の事情がありまだ150セント以下にならない状態が続いています。

2014年1月からの高騰となった最大の要因はブラジルの雨不足でした。ブラジルはコーヒー生産量の30%を占めるので、ブラジルの天候不順はコーヒー生豆相場への影響が大きくなります。幸い、2013/14は予想以上の収穫との報告がありやや下げている状態となりました。

日本国内では、4月から消費税の変更と運送会社の値上げもあり、コーヒー生豆の高騰とあわせてコーヒー業界には大きなインパクトがあります。コーヒー生豆相場の高騰で最も影響を受けるのはコマーシャルグレードや工業用のコーヒー豆となります。量販品のレギュラーコーヒー、缶コーヒーやインスタントコーヒーにはより厳しい状況だと思います。

コーヒー生豆 COEオークション前半終了

5月末のニカラグァにはじまり7月初旬のメキシコまで、コーヒーのコンベンションCOEが開催されました。

入賞したコーヒー生豆は、オークションで取引されます。1999年にブラジルで始まり、今年は10カ国で開催されます。

伝統的コーヒー生豆生産国のインドネシア、エチオピアでは開催されていません。

コーヒー豆は、赤道周辺の地域が主要輸出地帯となっています。ほとんどの生産国は、有力な外貨獲得産業となっています。COEと通常コーヒー生豆は流通が異なるので、お国の事情が参加不参加に影響していると考えれます。

7月で参加地域の半分以上のオークションが終了しました。各国・地域の1位入賞となったコーヒー生豆の落札状況をみてみました。

サビ病被害の出ている中米のコーヒー生豆が対象でしたこと、商品市場でのコーヒー相場が高値圏でのオークションとなりました。ホンジュラスとコスタリカは高値でしたが、他の国は昨年よりも安価となりました。

2位以下のコーヒー生豆もみますと、最低落札殺価格が上昇しました。

1位のコーヒー生豆の落札者はあいかわらず日本の企業・団体が占めています。台湾と韓国の企業・団体も登場しました。この傾向は遡ること数年前の2010年から、下位入賞のコーヒー生豆の落札者に台湾、韓国の企業団体がでてきた流れの中にあると考えられます。さらに中国大陸の企業・団体も参加しておりますので、今後はアジア勢が上位を占めるようになると思われます。

 

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COEとは?(Cup of Excellence)
その年に収穫されたコーヒーの中から最高品質のものに送られる賞で、中米・南米・アフリカ各国でコンテストが行われています。国内予選を勝ち抜き、国際審査会において世界各国の国際審査員より風味・品質に焦点をあて、ユニークで稀有なコーヒーとして評価されたわずかなコーヒーだけが称号と授与されたコーヒーが『カップ・オブ・エクセレンス-Cup of ExcellenceR』として世界に知れ渡ります。雑味がなく高品質のスペシャルティコーヒーだけが持つ特有の風味、口に含んだ量質感、心地よいアロマと活き活きとした酸味、甘い果物を思わすフレーバーを兼ね備えています。

コーヒー生豆は、生産国で等級をつけられていますが、消費者サイドで評価するという従来とは異なる立場で評価する仕組みとなります。

コーヒー生豆 ブラジルのセラード地方アマレロ

ブラジルは世界のコーヒー生豆の30%を生産するコーヒー王国です。

13/14年のコーヒー生豆の生産量実績は次のようになります。
1位 ブラジル:53,700 千袋
2位 ベトナム:28,975 千袋
3位 コロンビア:11,000 千袋
合計      150,145 千袋

ブラジルのミナス・ジェライス州のセラード地方産のコーヒー生豆はプレミアムグレードで日本にも輸入されています。

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コーヒー生豆のブルボンアマレロ品種は、数多くの品質コンクールにおいて毎年安定的に上位入賞することから、ブラジルで美味しいコーヒーを生産するためには欠かせない品種となりました。現在では多くの産地で増産傾向にあります。
ブルボンという品種は100種類以上研究所にあり、中でも生命力が高く、それぞれの産地に適しているものが選ばれ、一般の農園で植えられていきます。
現在ではヘクタール当たりの生産量も多くなり、特別な希少価値は昔ほどはありません。
味覚の面から優れていることも多く、プレミアム価格が付くことがありますので、スペシャルティマーケットとともに今後も増産の可能性はあります。

由緒正しき王家や貴族には必ず系図が存在し、その歴史を現しています。エチオピアで生まれたコーヒーにも系図があり、その祖先をたどっていくとティピカ種とブルボン種にたどり着きます。ブルボン種は大航海時代にブラジルの地に定着し60年代にはブラジルの全土で栽培されるようになりました。その後、度重なる天災とブラジル政府の国策により、より多収穫で病害虫に強いハイブリッド品種に植え替えられていきました。サントスNO2に代表される生産国ブレンド型はやがて品種ごとの収穫を排除させ、100%ブルボンは失われていきました。

1989年にブラジルコーヒー院が崩壊し、輸出の自由化と共にブルボン種を守り続けた数少ない生産者から100%ブルボン種の収穫が復活しました。コーヒーの系図の最上級にあたるブルボン種は他に追随を許さない香味を持ちます。人類の進化の歴史の様に長い系図は一つの文化が成熟した時に見せる華麗さと繊細さを併せ持つ王家として君臨される最高級なコーヒーと言えます。

セラードアマレロ-(3)

 

コーヒー生豆セラードブルボンアマレロ

国 : ブラジル
エリア : ミナスジェライス州セラード地域
品種 : ブルボンアマレロ
収穫:5月下旬〜8月下旬
生産処理 : Semi-Washed(水洗式)
生産処理 : 16-18

高品質のアイスコーヒーの作り方

アイスコーヒーは喫茶店やカフェで提供されていますが、自宅で作れる本格的なアイスコーヒーをご紹介します。

ここでは簡単につくれて、すぐに飲める”冷たいコーヒー”をご紹介します。一般的なアイスコーヒーは、濃厚でドロっとしたコーヒーですが、それに比べるとさらりとしたコーヒーで口あたりもやわらい風味です。

準備するコーヒー豆(粉)はアラビカ種のコーヒー豆を選びます。一般のアイスコーヒーはロブスタ種のコーヒーを使用しているものが多くなっています。

できればグレードの高い原料(コーヒー生豆)で、水洗式、やや深煎りを選びます。

コーヒー豆の専門店なら教えてくれると思います。

コーヒー豆は、ホットコーヒーを作るときと同じ粗さで挽いて下さい。粉の量は、ホットコーヒーの2倍を使用します。

目安といたしまして、コーヒー粉40gと350mlの水を準備します。水は沸かして沸騰させます。

大き目のサーバー、デキャンタに氷をたっぷり入れます。

アイスコーヒー

 

コーヒーはお湯で抽出しますので、氷は溶けていきます。コーヒーの抽出後に氷が残るようにします。

 

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氷入りのサーバーやマグカップにコーヒー粉をセットします。

ホットコーヒーと同じ容量でお湯を注いでコーヒーを抽出します。

 

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抽出が終了したときに氷が残っているように氷はたっぷりと入れておきます。

コーヒーの抽出が終わったら氷は捨ててすぐに冷蔵庫で保存すると1~2日は美味しく飲めます。

濃厚なドロっとしたコーヒーではないので、飲む時は氷なしか少なめにして飲みます。

 

冷たいコーヒーはホットコーヒーよりも味がはっきりと出ます。ホットコーヒーは熱いため、感覚が麻痺しごまかされる面もあります。冷たいコーヒーは、雑味や渋みなどを感じやすくなります。そのため、選んだコーヒー豆の風味がより顕著になります。コーヒー豆の選び方も重要になります。冷たいコーヒーは使用する水の風味の影響も大きくなりますので水選びも楽しめます。軟水の浄水かピュアウォーターを選びましょう。

ホットコーヒーは、抽出したときから劣化しますので淹れたら早めに飲みましょう。冷たいアイスコーヒーはホットコーヒーよりも劣化速度が遅くなります。飲まない分は抽出したらすぐに冷蔵庫で保管してください。

ホットコーヒーを抽出してから氷で冷やす方法はNGです。氷の上にコーヒーを抽出して瞬間冷却することがポイントです。飲むまでに時間のある方は水出しコーヒー(10時間以上かかります)がおすすめです。

タンザニア産 コーヒー生豆エーデルワイスはABグレードとなります

タンザニア産のプレミアムグレードのコーヒー生豆として、人気のありますエーデルワイスについて、

従来はAAグレードが流通しておりましたが、流通在庫および当社在庫ともなくなってしまいました。

コーヒー生豆エーデルワイスABグレードを代用することにいたしました。

 

タンザニアのコーヒー豆は「キリマンジャロ」の愛称で知られていますが、生産量は少ない地域です。

現地の様子を聞きますと、輸送や港での諸所の課題がありコーヒー生豆を生産した後の輸送・輸出までに多くの労苦があるそうです。

道路鉄道などのロジスティクスのインフラや港湾の効率化など、今後の投資が行われることが予想されます。

 

コーヒー生豆の生産国・輸出国で総合的に優れているのは、ブラジルとコロンビアです。

産業として完成されているので、相対的に品質が高くて安価という”割安”なコーヒー豆が多くあるように思います。

ブラジルの生産量は世界の30%を占めますので、品質と商品の種類、価格を加えてコーヒー王国といわれるゆえんです。

ただ、今年のようにブラジルで雨が少ないとコーヒー豆価格相場へのインパクトが大きくなります。

本日の夜中、2014年7月6日未明は、サッカーワールドカップの ブラジルvsコロンビア です。

ナチュラルコーヒーvs水洗コーヒー、ブルボン系vsティピカ系といった世界を代表するコーヒー生豆産地の対決でもあります。