コーヒー豆の選び方

コーヒーの銘柄は、ほとんどがコーヒー生豆の産地、すなわち栽培地が使われています。このため、銘柄名でだいたいの風味の特徴が分かります。ブレンドコーヒーも多く流通していますが、ブレンドコーヒーでは、豆・粉末の場合は30%以上、リキッド(液体)では50%以上含まれないと銘柄で表記でしてはいけないというコーヒー業界のルールがあります。この比率から見ると原型をとどめない風味になっているのがブレンドコーヒーと考えた方がよさそうです。

コーヒー豆の売り方による分類

 コーヒー豆は焙煎後から風味が変化し、やがて劣化します。香りも少なくなり、酸っぱいコーヒーになります。コーヒーは本来は上品な酸味があり、劣化したときの酸っぱさとは異質のものです。コーヒー豆は、売り方によって鮮度が異なります。
もうひとつ、加工方法が大量生産と少量生産で異なるため、風味に違いがあります。

  • 量販品

コーヒー豆を熱風式焙煎で一度に大量に焙煎されたコーヒーが多い。コーヒー豆のグレードの低いものを使っているものも多い。パッケージ詰めにして量販店等の店頭販売や、インスタントコーヒー、缶コーヒーとして販売される。レギュラーコーヒーを選ぶなら・・・

賞味期限がだいたい焙煎日もしくはパッケージ詰め日から1年間で記載されています。言うまでもなく賞味期限まで日数のあるものを選びたい。
できれば「豆のまま」のコーヒーを選びたい。自宅でミルがあれば抽出する直前に挽くのがベストですが、ミルがない場合はコーヒー売り場に無料で使えるミルが備えられているお店で買いましょう。

  • 挽き売り

 コーヒー豆を直火焙煎式(3~5kgの焙煎機が主流)で少量焙煎し、豆のまま店頭販売を行う。店頭でコーヒー豆を挽いて売る。
焙煎日を聞いて新しいコーヒー豆を選びたい。
ほとんどのお店が直火焙煎式(大手チェーン店は除く)の焙煎機でローストしている。焙煎機の大きさを聞いてできるだけ小型のものを選びたい。焙煎機を店内で稼働することを考えると、釜の大きさは1kg~5kgと思われます。

大手チェーン店での店頭挽き売りはひ量販店(スーパーなど)と変わらない可能性があります。

  • ビーンズ

 コーヒー豆を注文を受けてから目の前で焼いて販売する。店内でコーヒー生豆を陳列しているタイプが多い。銘柄を選び、焙煎レベルを指定して購入できるのである程度コーヒー豆の知識をもって訪れたい。焙煎するのに15分程度かかるので、時間にゆとりのあるときに利用した方が良い。焙煎技術者と会話するのも楽しみ方の一つ。コーヒー生豆の焙煎を開始して10分以内で完了するようだと焙煎に問題があるかもしれません。

銘柄と焙煎レベルの目安としては・・・

  • 酸味たっぷりのコーヒーなら、グァテマラやマンデリンの浅煎り(ミディアムまで)
  • マイルドな飲みやすいコーヒーなら、コロンビア・ブラジルでハイローストで。
  • 苦味のある大人の風味あふれるコーヒーなら、マンデリンのハイローストかシティローストまたは、グァテマラのシティローストで。
  • とにかくパンチのあるコーヒーなら、シティローストやフルシティローストで、固めの豆が良いので、コロンビア、マンデリンなど。
  • 飲食サービス

 コーヒーショップとして、店内でコーヒーを飲料として提供する。コーヒーの風味のみならず、スペース(店舗空間)、wifi環境を売るビジネス。コーヒーの焙煎は委託焙煎が多い。味を追求するなら、豆から挽いているお店を選ぶ方がよい。
 レジ横など店頭でコーヒー豆の販売も行っているが、テーブルで飲むコーヒーと同じものとは限らない。

コーヒーの銘柄(産地)から選ぶ

 コーヒーは産地(銘柄)によって特性があり、焙煎方式や煎り具合を変えても本来持ち合わせていない特性は出ません。各銘柄でおおよその特性を参考にしてコーヒー豆を選びましょう。コーヒーの本来の特性がより出やすい焙煎方式はガス直火式、焙煎レベルは、ハイロースト~シティローストとされています。

  • ブラジル

風味のバランスのよいコーヒーで、ブレンドによく使われる。ストレートでもおいしいコーヒーです。
ブラジルは世界最大のコーヒー産地です。精製方法は、ナチュラルが主流です。
混入物の量で サントスNo.2~No.8に分類される。
スクリーンサイズで 19~14に分類される。
   (例)ブラジルサントスNo.2 17/18

  • コロンビア

風味のバランスの良いコーヒーでブレンドによく使われる。ストレートでもおいしいコーヒーです。ブラジルに次いで第二位の産地です。精製方法は、水洗式。マイルドコーヒーの代表的産地。
スクリーンサイズで スプレモとエクセルソに分類される。
   (例)コロンビアスプレモ

  • グァテマラ

酸味とコクがあルコーヒーで、香りも強くキレのいい後味が特徴。
コーヒーを収穫する標高で SHB~GWに分類される。
   例)グァテマラSHB

  • ジャマイカ(ブルーマウンテンとノンブルーマウンテン)

なめらかな優しい味わいのコーヒーで、最高品質のコーヒー。
生産地域で ブルーマウンテン、と非ブルーマウンテン(ハイマウンテン、プライム、セレクト)に分類される。
品質管理が徹底しており欠点豆も少ない。
ブルーマウンテンとハイマウンテンは唯一樽に詰められて出荷されます。
ブルーマウンテンコーヒーのの80%以上が日本で輸入しています。

  • キューバ

ブルーマウンテンに似てバランスのよいコーヒー。「クリスタルマウンテン」コーヒーが有名。
ETL、TL、ALに分類され、ETLの中の最高グレードが「クリスタルマウンテン」を称しています。

  • インドネシア

インドネシア産コーヒーのアラビカ種は2つあります。

  マンデリン
酸味とコクに特徴があるコーヒーで、香ばしい後味が個性的。
スマトラ北部のアラビカ種
スクリーンサイズで  G1~G5に分類される。
  カロシ・トラジャ
苦味と濃厚なコクを持つコーヒー。
スラウェシ島のアラビカ種
  バリ
バリ島のアラビカ種
  ジャワ
ジャワ島のロブスタ種(水洗とナチュラル)
  • エチオピア

産地別に特徴が異なります。

  シダモ(イルガチョフ)
ワイルドな個性的コーヒーのモカの中にあって水洗式の上品さを兼ね備える。混入物の量で G2~G8に分類される。
  ハラー(ハラール)
個性的な酸味のあるコーヒー。モカコーヒーは熱狂的なファンを持つ。
ボールドグレイン、ロングベリーに分類される。
  レケンプティ
工業用、ブレンド用に使われることが多い
  ジンマ
工業用、ブレンド用に使われることが多い
  • イエメン

エチピアモカと同じく独特の酸味を持つコーヒーだが、ハラーよりはおとなしい。特にグレードが分けられていない。
マタリサナニなどの名称で輸出されています。

  • タンザニア

強い酸味が特徴のコーヒー。キリマンジャロ峰で栽培されることから、「キリマンジャロ」コーヒーと呼ばれる。スクリーンサイズで AA~Cに分類される。

  • ケニア

酸味があるが、タンザニアよりバランスがよい。タンザニア国境のキリマンジャロ峰で栽培されるため「キリマンジャロ」と呼ばれることもある。
スクリーンサイズで AA~Cに分類される。

グレードと価格、風味の関係>  

各生産国でグレード分けが行われるのため、同一国内のコーヒー豆はグレードが高いほど雑味が少ないコーヒーで、価格も高価なものとなります。他の国のコーヒー豆とは本来の風味が異なることや、グレード基準が異なるためコーヒーの風味と価格は比例関係にはありません。同じ産地や銘柄の場合、グレードが高いものの方が風味に優れていると考えられます。

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